副業を始めるにあたり必要になってくるのがフリーランスや個人事業主の第一歩である「開業届」。提出すること自体は簡単でお金かかることは無いですが、本当に知っておくべきなのは「提出した後に何が起きるのか?」という点です。
「売上がいくらから税金がかかるのか?」「赤字でも確定申告は必要なのか?」これらのルールを正しく理解していないと、知らずに損したり、逆に払わなくていい税金に怯えたりすることになりかねません。
本記事では、開業後に直面する4つの疑問に絞って、初心者の方にも分かりやすく回答をまとめました。
- 課税のボーダーライン(売上いくらから?)
- 確定申告が必要なケース・不要なケース
- 売上が立たなかった時のリスクと裏技
- 赤字になった時に使える「最強の節税術」
- 誰でもできるオススメ会計ソフト
正しく知れば、開業届は怖いものではなく、あなたの事業を守る「武器」になります。さっそく見ていきましょう。
開業届とは

そもそもですが開業届とは?
個人が新たに事業を開始ししたことを税務署に報告する書類です。提出自体に罰則はないのですが、1か月以内に提出するものとされています。
国税庁や税務署の窓口やHPでダウンロードできます。提出は納税地(原則として住所地)を管轄する税務署へ提出して完了です。
起業してからと書かれていますが、要はいつでも誰でも提出可能です。ということです。
では、提出するとどうなるのか?ここからは提出したあとの流れを解説していきます。
売上がいくら出ると税金がかかる?
税金がかかり始めるラインは、「所得(売上ー経費)」がいくらかで決まります。
また、各税金によって発生ラインが変わります。
- 所得税:一般的に、年間の所得が48万円(基礎控除額)を超えると、超えた部分に所得税がかかり始めます。
- 住民税:お住いの地域によりますが、所得が43万円~45万円程度を超えると発生します。
- 個人事業税:事業所得が290万円を超えた場合に課税されます。
- 消費税:年間の売上が1000万円を超えると、その2年後から納税義務が発生します(インボイス登録している場合は売上額に関わらず発生します。)
上記より、売上が48万円以下の場合でも開業届は可能で、かつ税金はほとんどかかりません。もっというと売上なしの場合でも開業届の提出は可能となります。
確定申告は必要?
開業届の提出と確定申告の義務は、実は直接は関係ありません。
- 義務になる場合:年間の所得が48万円(基礎控除)を超える場合は、申告の義務があります。
- 義務にならない場合:所得が控除額以下(赤字など)であれば、税法上の申告義務はありません。
- 出した方が良い理由:義務ではなくても、所得証明(ローン審査など)や国民健康保険料の計算のために申告するのが一般的です。
売上がゼロだとどうなる?

売上がゼロでも、開業届を出していること自体で罰則を受けることはありません。
- 確定申告:義務ではありませんが、青色申告の承認を受けている場合、申告を2年連続で休むと青色申告の権利を取り消される可能性がある為、0円でも申告しておくのが安心です。
- 開業届の効果:収入や売上なしでも、事業の実態(準備中など)があれば開業届は有効です。
赤字(売上<経費)になったらどうなる?
ここが開業届(特に青色申告)の最大のメリットです!
- 赤字の繰り越し:青色申告をしていれば、今年の赤字を最大3年間持ち越せます。来年黒字が出た時に、今年の赤字分を差し引いて節税できます。
- 損益通算(副業の場合):会社員などで給与所得がある場合、事業の赤字と給与の黒字を相殺して、「払いすぎた所得税が戻ってくる(還付)」ことがあります。
- 住民税・保険料:赤字を正しく申告することで、所得が低いと証明され、翌年の住民税や国民健康保険料が安くなる可能性があります。
よくあるのは「会社にばれる」のでは?という疑問があるのですが、ちゃんと対策があるので対策すれば大丈夫なのですが。もう今の時代が副業を国が推奨しているので問題はさほど大きくないと思います。個人的にバレたくないというのであれば市役所に相談すればほぼ問題ないですが。
むしろ副業がバレてしまうほどの影響が出てしまうころには売上が48万円以上出ているということです。非常に喜ばしいことで、もしかすると副業を本業にすることも見えてきている状態です。
安心してください。
開業届(青色申告)を出すと発生する義務

開業届を提出し、さらに青色申告で確定申告を行うことを前提とする場合、いくつか「守らなければならない義務」が発生します。
ただ、これらは「厳しい罰則がある」というよりは、「青色申告の大きな節税メリットを受けるための条件」という側面が強いです。
主に以下の4つの義務が発生します。
1:帳簿を付ける義務(複式簿記)
青色申告で最大55万円(または65万円)の控除を受けるためには、「複式簿記」という少し複雑な方法で日々の取引を記録しなければなりません。要は「簿記」です。
・義務の内容:売上だけでなく、経費や銀行口座の動き、備品の購入などを正しく記録すること。
・ポイント:今は「マネーフォワード」や「freee」「弥生会計」などの会計ソフトを使えば、初心者でも自動連携で比較的簡単にクリアできます。
2:帳簿や書類を保存する義務
確定申告が終わったからと言って、領収書を捨ててはいけません。
- 義務の内容:帳簿や領収書、請求書などを一定期間(原則7年間、書類によっては5年間)保存しておく必要があります。
- ポイント:税務調査が入った際に「正しく申告している証拠」として提示するためです。
3:期限内に確定申告をする義務
青色申告の大きなメリットを受けるには、「期限を守ること」が絶対条件です。
- 義務の内容:毎年2月16日~3月15日の期間中に、前年分の所得を申告すること。
- ポイント:1日でも遅れると、最大65万円の控除が10万円に減額されてしまうという厳しいルールがあります。
4:納税の義務
確定申告の結果、所得税が発生した場合は、期限までに税金を納める必要があります。
- e-Taxの準備:65万円の最大控除を受けるには、紙での提出ではなく「e-Tax(電子申告)」が必須です。
- 振替納税の手続き:所得税の支払いを自動引き落としにする設定です。
- 補足:義務ではないけれど「やった方がいいこと」です。
- ポイント:振替納税(銀行引き落とし)の手続きをしておくと、納め忘れを防げるので安心です。かつ楽です。
まとめ

義務と聞くと身構えてしまいますが、実際には「日々の領収書を保管して、会計ソフトに入力して、3月15日までにネットで申告する」という流れをルーティン化するだけです。
これを守るだけで、赤字を3年繰り越せたり、税金が劇的に安くなったりと、義務以上の「得」があるのが青色申告の特徴です。
会社に所属しながら開業届で節税することも可能なので、悩んでいるならまずは開業届を出しましょう。
そして簿記の知識を付けていきながら帳簿を付けましょう。
大丈夫です。今はネットで分からないところは分かりやすく解説もありますし、マネーフォワードクラウド会計やfreee、弥生会計など会計ソフトは安価で提供されています。
私のお勧めはマネーフォワードクラウド会計です。
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私も使っていますし、画面の使いやすさや見やすさ、そして金額面で非常にお気に入りです。
簿記の知識がなくても誰でもできるので、安心です。インプットに時間をかけすぎず、自転車や水泳のようにやりながら身体で覚えていきましょう。
さぁ、まずは開業届を出していきましょう。

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