日々の料理にかかせない「まな板」。現在、市場にはプラスチック製と木製のまな板が主流として出回っていますが、どちらを選べばよいか迷うこともあるでしょう。見た目や価格だけで選んでしまうと、長期的な使用感や包丁の寿命、さらには衛生面にも影響を及ぼす可能性があります。
今回は、木製まな板がプラスチック製まな板よりも優れている点を詳しく解説し、どのような木製まな板を選べば良いのかもご紹介します。
包丁への影響
包丁の切れ味は料理の質にも直結する重要な要素です。特に、料理好きな方やプロの料理人にとって、包丁の刃を大切にすることは必須です。
木製まな板は適度な柔らかさを持っているため、包丁の刃に優しく、刃こぼれを防ぎます。これにより、包丁の切れ味が長持ちし、頻繁に刃を研ぐ必要がなくなります。特に、ヒノキや桜などの木材は適度な弾力があり、刃が傷みにくいとされています。
一方でプラスチック製まな板は比較的硬い素材が多く、包丁の刃が当たるたびに微細なダメージが蓄積され、切れ味が落ちやすくなります。
プラスチック製まな板を使用していると、定期的に包丁を研ぐ必要があり、その分のメンテナンスの時間を必要としてしまいます。
細かいことですが、木製まな板に変えるだけでメンテナンスの手間をいくらか省けるようになるのは費用対効果が大きいと考えます。
衛生面
食材を扱う上で、衛生面も非常に重要です。特に肉や魚を調理する際には、まな板に付着した菌の繁殖が気になるところです。
木製まな板には天然の抗菌作用があり、特にヒノキや桜は殺菌効果が高いことで知られています。これにより、まな板に付着した菌が繁殖しにくく、より清潔な状態を保ちやすくなります。また、消臭効果により食材の匂いも残りにくく、ヒノキの香りで家のキッチンがリラックス空間になります。
一方でプラスチック製まな板は抗菌作用が無く、傷つくとその部分に菌が入り込みやすくなります。特に、細かいキズに入り込んだ菌は洗剤で洗っても完全には除去するのが難しく、長期的に使用することで衛生面のリスクが高まります。
定期的な買い替えが必要なプラスチック製まな板は、確かに安いものもありますが、夏場の食中毒などをかなり注意する必要がありメンテナンスの手間に時間を奪われてしまいます。
耐久性とメンテナンス
長く愛用できるまな板を選びたいなら、耐久性とメンテンスのしやすさも重要なポイントとなります。
木製まな板は適切なお手入れをすれば１０年以上使用できるものもあります。また、削り直しのサービスを利用すれば、表面の傷を削って新品同様に生まれ変わることも魅力です。これにより、長期的に見てもコストパフォーマンスが上昇します。
一方で、プラスチック製まな板は傷がつくと削ることができず、汚れが落ちにくくなります。さらに、削れたプラスチックの破片は人体への影響が不確定要素となります。
環境問題の一つに「マイクロプラスチック問題」があります。これは魚などが餌と一緒に微細になったプラスチックを食べ、その魚を更に大きな魚が食べ、最後に人間がそれを食べて体内に蓄積される。という大きな問題が話題です。それが、家庭の台所でも起きているとも言えます。
プラスチック製まな板は試用期間が短く、劣化しやすいため頻繁に買い換えが必要となり、結果的にコストがかかると考えられます。
健康と経済の両方から、プラスチック製まな板はデメリットがあるという味方ができるかと思います。
使用感
料理をするうえでの使いやすさも、まな板選びのポイントです。
木製まな板は適度の弾力があり、包丁を扱う際の衝撃を吸収してくれるため手や腕の負担が軽減されます。これにより、長時間の調理でも疲れにくくなります。また、包丁が当たる音が柔らかいため、調理中の音が心地よいというメリットも感じられるはずです。
一方でプラスチック製まな板は木製に比べても硬く、包丁を当てたときの衝撃が直接手に伝わるため、長時間の使用だと手が疲れやすくなります。また、着る際の音が甲高く、触覚と聴覚両方に不協和音を感じてしまう人もいるかと思います。
毎日の料理が、ほんの少しですがストレスをためているということに気づけると、ストレスからの開放を味わえるかと思います。
ちなみに包丁を研ぐものは木製まな板であっても必要になります。
もしお持ちでなければここで詳細の確認をしておくのもいいかと思います。
見た目と雰囲気
キッチンの雰囲気を大切にしたい方にとって、見た目の美しさも大事なポイントです。
木製まな板は自然の木目が美しく、一つひとつが異なる風合いを持っています。そのため、キッチンに自然の温かみを与えてくれて料理の時間をより楽しむものにしてくれます。
また、木製まな板には「経年劣化」を楽しめるという魅力もあります。使い込むほどに味わいが増し、自分だけのまな板に育つ過程を楽しめます。この感性は昔の日本人には心地良いと感じれるはずです。
一方でプラスチック製まな板はシンプルなデザインが多く、味気なさを感じることもあります。買った喜びがすぐに飽きてしまうと思います。また使い続けると表面が傷つき、見た目から悪く見えてきます。そこは大きな欠点とも言えます。
おすすめ商品５選！
【無印良品】
ブランドを気にする方向けに安心の無印良品です。このサイズはちょうど一般的な大きさですが、厚さが薄く軽いものをピックアップしました。薄いので重くなく女性には負担が軽いものだと思います。
デメリットとしては「食洗機不可」となります。厚みが薄いことがデメリットとなっています。食洗機を使わない方には非常におすすめです。
【檜王】
こちらは食洗機対応です。少し大きめですが、厚みは1.3cmと薄い方で軽いため女性も扱いやすいのでおすすめです。食洗機を使っている方にはこちら。
【檜王】
こちらは高級品として、一応紹介しておきます。
木製まな板の良さ実感した人は、大事な人へのプレゼントとして候補にあげてもいいかもしれません。
自分ではなかなか購入をしないものですが、友人からのプレゼントなら喜ぶと思います。
【TRAMONTINA】
プレゼント用として、キューブを並べたようなおしゃれな木製まな板です。
キッチンにあるとかなり高級感とセンスの良さを演出できるものです。
YouTubeやSNSプロの料理の写真映えにもおすすめ。
【Noboda 】
プラスチック製と木製のいいとこどりのわがままを具現化したまな板。おもしろ商品として紹介しておきます。
木製まな板はやっぱり、、、という方にはちょうどいいかもしれません。話題性としてもいいと思います。
ヒノキが優秀すぎる理由
ヒノキ自体に様々な成分がはいっています。
・ヒノキチオール
・ヒノキチオール
・αカジノール
・αピネン
など
温泉でよく耳にしたことのある成分や初めて知る成分もありますが
・抗菌作用
・防虫効果
・消臭効果
・強度
・リラックス効果
が挙げられます。
実際にヒノキは伊勢神宮の式年遷宮をはじめ全国各地の神社仏閣の材料として使用されます。昔からの日本の文化で親しまれている木材の一つで、とても優秀ということは歴史が証明してくれています。
メンテナンス方法
木製まな板は、適切にお手入れすれば長く愛用できます。そのためメンテナンス方法を間違えるとカビやひび割れの原因になってしまいます。
せっかく購入した木製まな板を長く愛用するための基本的なメンテンス方法と注意点をお伝えしたます。
使用前の準備
【水で軽く濡らす】
乾いたままだと、食材の匂いや色が移りやすくなるため、かるく水で濡らしてから使うと汚れがつきにくくなります。特に人参など色移りしやすい食材を扱う前には必ず水で濡らしましょう。
和食の板前さんは、調理ごとに濡れ布巾でまな板を濡らしてから食材を切っています。
「まな板を濡らしてから使う」このひと手間でまな板を長く使用できます。
使用後
【すぐに洗う】
まな板を使ったら、できるだけ早く洗います。洗剤を使わずに水またはお湯で汚れを洗い流します。
肉や魚を切っていないときは、水洗いだけで大丈夫です。
たわしで木目に添って洗っていただくと、包丁傷などに入った汚れも落とせます。
洗い終わったら水気を切ってよく乾かし保管します。このとき、木目を垂直にすると水分が抜けやすくなり、カビ予防にもなります。
【消毒の方法】
木製まな板を洗剤で洗ったあとい熱湯をかけると効果的です。
注意といては、厚みが３ｃｍ以下のまな板は反りが発生する場合がありますので、注意が必要です。
黒ずみが気になるときは重曹や塩などでこすると、汚れを落とすのに効果的です。
洗剤や漂白剤を使用した場合は、十分に水洗いをしてしっかり感想させることが重要です。
漂白剤で長時間まな板を水に浸すと木の老化を早め変形や変色の原因になりますので十分にご注意ください。
ヒノキ製品のヤニについて
ヒノキが香りも良く水にも強い理由は天然の抗菌成分によるものと言われています。そのおかげでストレス軽減の効果まであり、昔から愛されている木材です。これはヒノキに含まれる「樹脂成分」の効能です。
さまざまな効能がヒノキにはありますが、その分、多くの樹脂成分を含んでいるということです。この樹脂成分がヤニとして気温や湿度などの環境によって表面に出てくることがあります。
樹脂成分は天然成分なので、人体に影響はないので安心してください。
気になる場合は、食酢をお湯で薄めたものやアルコールでさっと吹いてください。シミは取れませんが、ベタつきは落ち着きます。天然の木製品の特徴のひとつであるので、購入する際はご理解いただく必要があります。
まとめ
以上のように、木製まな板にはさまざまなメリットがあります。
- 包丁の刃に優しく、切れ味が長持ちする
- 天然の抗菌作用があり、衛生的に使える
- 適切なお手入れをすれば長期間使用できる
- 適度な弾力があり、使いやすい
- 美しい木目でキッチンをおしゃれに演出できる
これらの理由から、まな板を選ぶ際には木製まな板を検討することをおすすめします。
特に、長く愛用できる質の良いまな板を選ぶことで
快適な調理時間を楽しめます。ぜひ快適なキッチンライフを過ごしてください。
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